こんにちは!ちょっと眠たい「くる」です!
今回は「直積集合」について簡単にまとめてみました!短めなので、ぜひ最後までごらんください!
直積集合とは?
直積集合は簡単に言えば「分配法則みたいなもの」です。
$$(a+b)(c+d)=ac+ad+bc+bd$$
みたいな。
直積集合は単に「直積」とも呼ばれ、集合$A$と集合$B$の直積集合を$A \times B$と書きます。
簡単な例で説明しましょう。
簡単な例
$A=\{1,2\}, B=\{3,4\}$の直積集合$A \times B$を求めよ。
という問題のとき、$A \times B = \{(1,3),(1,4),(2,3),(2,4)\}$となります。
分配法則みたいなものと言った理由が理解できるでしょうか?

順序対
先ほどの$\{(1,3),(1,4),(2,3),(2,4)\}$に注目すると、普通の集合は$\{1,3\}$と書くはずが、$(1,3)$となっていることが分かります。
この$(1,3)$は「順序対」というやつで、$\{1,3\}$が「要素の順番に意味がない集合」なのに対して、$(1,3)$は「要素の順番に意味がある集合」なのです。
なので、例えば$A=\{1,2\}, B=\{1,2\}$の直積集合は
$$A \times B =\{(1,1),(1,2),(2,1),(2,2)\}$$
となりますが、$(1,2)$と$(2,1)$は全く別のものなのです。

なるほどっすね~
直積集合の要素数
直積集合の要素数については次のようなことが言えます。

例えば、$A=\{1,2\}, B=\{3,4\}$の場合、$A \times B = \{(1,3),(1,4),(2,3),(2,4)\}$となりますが、ちゃんと上の図の通りになってますよね?
交換法則は成り立たない($A \times B \neq B \times A$ )
$A=\{1,2\}, B=\{3,4\}$のとき、
$$A \times B = \{(1,3),(1,4),(2,3),(2,4)\}$$
$$B \times A = \{(3,1),(3,2),(4,1),(4,2)\}$$
となります。$\{1,3\}$であれば両者は同じものと考えられますが、$(1,3)$は「要素の順番に意味がある集合」の順序対です。
なので、$A \times B \neq B \times A$となります。
勘違いしやすいので要注意です!

色んな直積集合
直積集合は「数字以外でも」作ることができます。
例えば、集合$A=\{1,2\}, B=\{a,b\}$とすると
$$A \times B = \{(1,a),(1,b),(2,a),(2,b)\}$$
となります。
また、集合$A=\{りんご,ばなな\}, B=\{中野,田村\}$の場合は
$$A \times B = \{(りんご,中野),(りんご,田村),(ばなな,中野),(ばなな,田村)\}$$
となります。つまり、集合の要素は何でも良いんです。

結構自由なものってことなんだね!
例題
解答
(1) $A \times B = \{(1,3),(1,4),(1,5),(2,3),(2,4),(2,5)\}$
(2) $B \times A = \{(3,1),(3,2),(4,1),(4,2),(5,1),(5,2)\}$
(3) $A^2 = \{(1,1),(1,2),(2,1),(2,1)\}$
お疲れ様でした!

集合$A=\{1,2\}$、集合$B={3,4,5}$とするとき、次の直積集合を求めよ。
(1) $A \times B$
(2) $B \times A$
(3) $B^2$