こんにちは!krです!
今回は「半加算器の真理値表の書き方や値の求めかた」、さらには「真理値表から出力の論理式を求める方法」について詳しく解説していきます!
真理値表の書き方
まず、半加算器は入力が2つ、出力が2つあるので、入力を$A, B$、出力を$S, C$とします。
真理値表の値を書き込む前の図は以下のようなものです。


どうして「S」と「C」が出力の記号なんすか?
Sは「Sum(合計)」の頭文字で、Cは「Carry(桁上げ)の頭文字だからです。

まずはこの図が何も見なくても書けるようにしましょう。
真理値表の値の求め方
半加算器は入力$A, B$の値によって出力$S, C$の値が変化します。
まずは$S$がどんな変化をするのか見ていきましょう。
出力$S$の求め方
$S$は$A, B$の和を表しています。$A$と$B$の値の和をそのまま足し合わせればいいので、$S$は次の図のようになります。


どうして$A=1, B=1$のとき$S=0$なのですか?
桁上がりが起こるからです!

真理値表は「0」と「1」だけを使うことができるのですが、$A=1, B=1$のときに$S=2$としてしまうと、そのルールから外れてしまいます。
そのため、$A=1, B=1$のときは「桁が1つ上がる」と考え、$S$を$0$にして、桁上がりを示す出力$C$を$1$にすることで、「0」と「1」だけを使うというルールに沿うようにしてあるのです。
出力$C$の求め方
出力$C$は桁上がりを表しており、先ほどの説明から分かったかもしれませんが、$A=1, B=1$のときしか桁上がりは起きません。
なので、真理値表は次のようになります。

真理値表の完成
よって出力$S$と$C$の値がそれぞれ求まったので、足し合わせると、

となります。
この図は超重要なので、すぐに書けるように練習しておきましょう!

真理値表から出力の論理式を求める
さて、ここが良く分からないという方が多いと思うので、丁寧に解説していきます。
どうして出力の論理式を求める必要があるの?
まず、先ほど図のような真理値表を求めることが出来ました。


これで終わりじゃないんすか?
出力がどんな論理式で表されるのかを知る必要があります!

なぜ、出力の論理式を求める必要があるかというと、この出力を別の回路の入力として使うことがあるからです。
そのときに出力の論理式が分かっていなければ、本当に欲しい入力なのかが判別することが出来ません。
なので、求める必要があるのです。
出力の論理式を求め方
まず、出力$S$と$C$が1のときの入力の値は図のような対応関係になっています。

例えば、赤色のグループでは入力$A=0, B=1$で出力$S=1$になっています。$A=0$は$\bar{A}$、$A=1$は$A$を表しています。$B$でも同様です。
つまり、$S=\bar{A}B$となるわけです。
同様に青色のグループでは$S=A\bar{B}$となり、緑色のグループでは$C=AB$となります。
出力の式が複数ある場合は足し合わせます。なので、$S=A\bar{B}+\bar{A}B$, $C=AB$が答えです。

出力が0の部分の論理式は考えなくてもいいのでしょうか?
「出力が0」というのは「入力値と関係がない」ということを表しています。だから、論理式で表すことはできないのです。

まとめ
今回は半加算器の真理値表について詳しく解説しました。
「真理値表を書け」とか「真理値表から出力の論理式を求めよ」という問題は絶対にテストに出るので、何度も書いて体に叩き込みましょう。
他にも色々記事を書いているので、良かったら見ていってください。
初学者におすすめな参考書を調査してまとめてみました。良かったら参考にしてください。