逆フーリエ変換とは何か?【なんとなく学ぶフーリエ解析】

逆フーリエ変換

こんにちは!krです!今回は

逆フーリエ変換が良く分からん!!

フーリエ変換との関係は?

そもそもフーリエ変換・逆フーリエ変換って何に使われるの?

という方たちのために、「逆フーリエ変換」について簡単にまとめてみました!基本的に文字で説明しており、数式はほとんど出てこないので安心してください!(*’ω’*)

この記事のまとめ

逆フーリエ変換は「周波数領域の関数を時間領域の関数に変換」するもの
  フーリエ変換は「時間領域の関数を周波数領域の関数に変換」するもの

・フーリエ変換はフーリエ係数に、逆フーリエ変換はフーリエ級数に対応している

・フーリエ変換と逆フーリエ変換は「ノイズ除去」などに用いられる

初学者におすすめのフーリエ解析の参考書5選

逆フーリエ変換とは?

逆フーリエ変換はその名の通り「フーリエ変換の逆」です!

もっと詳しく言えば「角周波数の関数$F(\omega)$を時間の関数$f(t)$に変換」するものです。

フーリエ変換について知りたい方は「フーリエ変換とは何かをザックリ解説!」をご覧ください。

まずは公式から確認していきましょう。

逆フーリエ変換の公式

逆フーリエ変換の公式は次のようなものです。

$$f(t) = \frac{1}{2\pi} \displaystyle \int_{-\infty}^{ \infty } F(\omega) dx$$

教科書によっては係数の$\frac{1}{2\pi}$がなかったり、$\frac{1}{\sqrt{2\pi}}$だったりするかもしれませんが、導出の仕方で変わるだけで、大した違いではありません。

また、フーリエ変換の公式は次のようなものです。

$$F(\omega) = \displaystyle \int_{-\infty}^{ \infty } f(t) dx$$

この記事では公式の導出はしませんが、簡単に説明すると、周期関数にしか使えないフーリエ級数展開を色々工夫して非周期関数にも使えるようにしたのがフーリエ変換・フーリエ逆変換です。

色々な工夫というのは、「非周期関数を周期が無限の関数と考える」であったり、「離散周波数から連続周波数にする」であったりと、まぁかなり面倒くさいことをやっています。

導出を知りたい方は「フーリエ変換と逆フーリエ変換の公式の導出を分かりやすく解説!」をご覧ください。

逆フーリエ変換の意味

くるる
くるる

結局逆フーリエ変換って何をしてるんすか?

逆フーリエ変換の公式から見て分かる通り、「角周波数の関数$F(\omega)$を時間の関数$f(t)$に変換」するのが逆フーリエ変換です。

$$f(t) = \frac{1}{2\pi} \displaystyle \int_{-\infty}^{ \infty } F(\omega) dx$$

例えば、次のようなグラフの角周波数の関数$F(\omega)$を考えましょう。

この関数を逆フーリエ変換すると、次のようなグラフの時間の関数$f(t)$になります。

逆フーリエ変換はこういうことをしているわけです。

フーリエ変換と対比しながらもう少し詳しく説明しましょう。

先生
先生

フーリエ変換と逆フーリエ変換の関係

時間領域と周波数領域

逆フーリエ変換は「周波数領域の関数を時間領域の関数に変換」するものですが、
 フーリエ変換は「時間領域の関数を周波数領域の関数に変換」するものです。

つまり図で表すとこんな関係があるのです。

ポンタ
ポンタ

思ったよりも単純な話なんだね!

実際この関係が分かっていればフーリエ変換と逆フーリエ変換はそんなに難しくありません。

先生
先生

フーリエ係数とフーリエ級数展開

実は、フーリエ変換はフーリエ係数に、逆フーリエ変換はフーリエ級数に対応しているのです。

頑張って思い出してほしいのですが、「フーリエ係数を求めて、フーリエ級数の一般式に当てはめる」というのが「フーリエ級数展開」でした。

これと同じように、「フーリエ変換を求めて、逆フーリエ変換の公式に当てはめる」というのが「逆フーリエ変換」であると言えるのです。

つまり、図にすると次のような感じです。

図にも書いてある通り、フーリエ級数やフーリエ係数は「周期関数」のときに、逆フーリエ変換やフーリエ変換は「非周期関数」のときに使います。

まだ完璧に理解はできないと思いますが、とりあえずイメージだけでも押さえておきましょう。

先生
先生

フーリエ変換と逆フーリエ変換は何に使われる?

フーリエ変換と逆フーリエ変換は「ノイズ除去」などに良く用いられます。

例えば、次のように$y = sinx$という波を通信したらノイズが乗ってしまい、変な波になってしまったとします。

ここでフーリエ変換の登場です。このノイズが乗った波を「フーリエ変換」するのです。すると、次のような結果が得られました。

元々の波は$y = sinx$だったので、$\omega = 1,-1$の線が元々の波の成分です。その他のものがノイズなわけですね。

そして、ここからノイズを取り除いてしまうのです。こんな風に。

で、最後にこれを「逆フーリエ変換」すれば、元の波に復元できるということです。

そのため、フーリエ変換・逆フーリエ変換は非常に重要なのです。

まとめ

今回の内容を簡単にまとめておきます。逆フーリエ変換はフーリエ変換同様絶対に覚えるべきことなので、まずはイメージをしっかりと持つようにしましょう!

逆フーリエ変換は「周波数領域の関数を時間領域の関数に変換」するもの
  フーリエ変換は「時間領域の関数を周波数領域の関数に変換」するもの

・フーリエ変換はフーリエ係数に、逆フーリエ変換はフーリエ級数に対応している

・フーリエ変換と逆フーリエ変換は「ノイズ除去」などに用いられる

フーリエ変換についてもっと知りたい方は以下の記事をご覧ください!

フーリエ変換
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初学者におすすめのフーリエ解析の参考書5選

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