こんにちは、くるです。今回は「線形結合(一次結合)」について簡単に解説します。
線形結合(一次結合)とは?
線形結合とは簡単に言えば「ベクトルのスカラー倍を足し合わせること」です。
ベクトルの線形結合によって作られたベクトルのことを「ベクトル$\boldsymbol{a},\boldsymbol{b}$の線形結合」と言ったりもします。
例えば、
はベクトル$\begin{pmatrix} 1 \\ 2 \end{pmatrix},\begin{pmatrix} 3 \\ 1 \end{pmatrix}$の線形結合です。これを計算すると、
$$2\begin{pmatrix} 1 \\ 2 \end{pmatrix}+\begin{pmatrix} 3 \\ 1 \end{pmatrix}=\begin{pmatrix} 5 \\ 5 \end{pmatrix}$$
となりますが、このとき、「ベクトル$\begin{pmatrix} 5 \\ 5 \end{pmatrix}$はベクトル$\begin{pmatrix} 1 \\ 2 \end{pmatrix},\begin{pmatrix} 3 \\ 1 \end{pmatrix}$の線形結合で書ける」といいます。
線形結合を使う場面
線形結合は主に「一次独立・一次従属」で使う概念です。
例えば、$\boldsymbol{a_1},\boldsymbol{a_2},\boldsymbol{a_3}$という3つのベクトルにおいて、
$$\boldsymbol{a_1}=\boldsymbol{a_2}+\boldsymbol{a_3}$$
というように、あるベクトルが他のベクトルの線形結合によって表されるとき、$\boldsymbol{a_1},\boldsymbol{a_2},\boldsymbol{a_3}$は「一次従属」であるといいます。
逆に、どのベクトルも他のベクトルの線形結合によって表せないとき、$\boldsymbol{a_1},\boldsymbol{a_2},\boldsymbol{a_3}$は「一次独立」であるといいます。
こんな風に「一次独立・一次従属」を説明するために線形結合が使われます。
一次独立・一次従属について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
$$2\begin{pmatrix} 1 \\ 2 \end{pmatrix}+\begin{pmatrix} 3 \\ 1 \end{pmatrix}$$