行列式の定義

行列式の定義

定義

行列式の定義は以下の通りです。

これ、パッと見じゃ全然何言ってるか分かんないですよね?僕は最初見た時全然分からなくて、適当に読み飛ばしてました(笑)

しかし、この定義の意味が分かれば、なぜ行列式があのような形に展開されるのか分かるようになるので、理解しておいて損はありません。

定義の解説をするぞ!

ブラック
ブラック

定義の意味を解説

左辺の意味

$det(A)$のdetはdeterminantの略で、「行列式」という意味があります。このdeterminant、形容詞的には「決定力のある」という意味があるそうで、行列式は行列の性質を表すものでもありますから、行列の性質を「決定する」という意味でこの字が使われているのかもしれませんね。

で、肝心の$det(A)$が何なのかという話ですが、これは単純に$n$次正方行列$A$の行列式を$det(A)$と置きましょうってことです。

つまり、こういうこと

右辺の意味

問題なのは、右辺です。何やら良く分からない記号がズラズラ並んでいます。こんなの見てるだけで苦痛ですね

この右辺を今から詳しく解説していくわけですが、この部分をちゃんと理解するには、「置換」という概念を先に理解していないと、中々難しいです。

また、ここからの内容は「置換」を理解していることを前提にして解説していきます。

なので、「置換」をまだ理解していない人は、こちらの「置換の全て」をご覧ください。

では、部分部分に切り分けて解説していきます。

$\sigma \in S_{n}$

$S_{n}$は「置換全体の集合」で、$\sigma$は置換を表す記号です。

したがって、$\sigma \in S_{n}$は、「置換$\sigma$は、置換全体の集合$S_{n}$に含まれる」という意味になります。

例えば、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-126.png

の場合、この中に置換$\sigma$は含まれているということです。

$sgn(\sigma)$

$sgn(\sigma)$は「置換$\sigma$の符号」という意味があり、置換$\sigma$が$n$個の互換の積で表されるとき、$sgn(\sigma) = (-1)^n$の計算結果が置換$\sigma$の符号となります。

例えば、

のとき、$\sigma$は2個の互換の積で表されているので、$sgn(\sigma) = (-1)^2 = 1$です。

で、この$sgn(\sigma)$ですが、結局「1」か「-1」のどちらかになるだけですので、そんなに難しく考える必要はありません。

$a_{1\sigma(1)}a_{2\sigma(2)} \ … \ a_{n\sigma(n)}$

まあ、多分ここが一番良く分からないところだと思います。でも、安心してください。言ってることはめちゃくちゃ簡単ですから(^ω^)

まず、「$\sigma(1)$とか$\sigma(2)$とかってなんだっけ?」って話ですけど、これは例えば、以下のような置換$\sigma$を考えてみましょう。

$$\sigma = \begin{pmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 2 & 3 & 1 \end{pmatrix}$$

このとき、$\sigma(1) = 2$です。同様に、$\sigma(2) = 3$、$\sigma(3) = 1$です。

つまり、$\sigma( )$とは( )内の数字が何に置換されているかというものです。

で、この例を使って、$a_{1\sigma(1)}a_{2\sigma(2)} \ … \ a_{n\sigma(n)}$を考えてみると、今は$n=3$なので、

$$a_{1\sigma(1)}a_{2\sigma(2)}a_{3\sigma(3)} = a_{12}a_{23}a_{31}$$

となります。どうです?簡単でしょ?

でも、まだバラバラに見ただけで、何が何やら分からないと思いますので、ここから組み立てていきます。

二次行列式

それでは二次行列式を求めてみましょう!

まず、行列式の定義において、$n=2$とすると、

となることが分かります。さて、まずは$S_{2}$ですが、

となることは今までの説明を見れば容易に分かると思います。

では、「$\sigma = \varepsilon$」のときと、「$\sigma = (2 \quad 1)$」のときの2パターンで、$sgn(\sigma)a_{1\sigma(1)}a_{2\sigma(2)}$がそれぞれどうなるか見ていきましょう!

$\sigma = \varepsilon$のとき

$\varepsilon$は単位置換、つまり他の数字に置き換わる数字がない置換です。もちろん互換の数も0です。なので、$sgn(\sigma) = (-1)^0 = 1$となります。

次に、$a_{1\sigma(1)}a_{2\sigma(2)}$ですが、$\sigma = \varepsilon$より「1→1, 2→2」という置換なので、$\sigma(1) = 1$、$\sigma(2) = 2$と分かります。

すると、

$$sgn(\sigma)a_{1\sigma(1)}a_{2\sigma(2)} = a_{11}a_{22}$$

となります。

$\sigma = (2 \quad 1)$のとき

$(2 \quad 1)$は互換なので、$sgn(\sigma) = (-1)^1 = -1$となります。

次に、$a_{1\sigma(1)}a_{2\sigma(2)}$ですが、$\sigma = (2 \quad 1)$より、「1→2, 2→1」という置換なので、$\sigma(1) = 2$、$\sigma(2) = 1$と分かります。

すると、

$$sgn(\sigma)a_{1\sigma(1)}a_{2\sigma(2)} = – a_{12}a_{21}$$

となります

まとめると

さて、上記のことをまとめると、次のようになることが分かります。

この$a_{11}a_{22}-a_{12}a_{21}$ですが、どこかで見たことありますよね??

そうです!二次行列式です!

$$\begin{vmatrix} a_{11} & a_{12} \\ a_{21} & a_{22} \end{vmatrix} = a_{11}a_{22} – a_{12}a_{21}$$

と習いましたよね?これで、なぜ二次行列式がこの形になるのかが分かったかと思います。

最後に

三次行列式は少し長くなるので、ここでは書かないことにします。

計算方法は二次行列式の時とまったく同じなので、上に書いたようなやり方で自分で確かめてもらえればと思います。

また、それ以降の行列式もこの定義に沿っていけば、導出することが出来ます。まぁ使わないと思いますけどね(笑)

今回はこの辺で

くるる
くるる

最後まで見てくれてありがとうっス~~~!!!

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