行列式の性質を具体例を用いて簡単に解説!

行列式の性質

こんにちは、くるです。今回は「行列式の性質」について具体例を用いて簡単に説明します。

簡潔にするため、各性質の証明はしていないのでご注意ください。

行列式について知りたい方は「行列式とは何か?簡単に説明します!」をご覧ください。

ある行を$c$倍すると行列式も$c$倍になる

行列式の性質1

$$\begin{vmatrix} 2 & 4 \\ 3 & 4 \end{vmatrix} = 2 \begin{vmatrix} 1 & 2 \\ 3 & 4 \end{vmatrix} = -4$$

$$\begin{vmatrix} 2 & 4 & 6 \\ 2 & 3 & 1 \\ 3 & 1 & 2 \end{vmatrix} = 2 \begin{vmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 2 & 3 & 1 \\ 3 & 1 & 2 \end{vmatrix} = -36$$

ある行が2つの行列の和になっている行列式は、それぞれの行列の行列式の和と等しい

行列式の性質2

$$\begin{vmatrix} 1 & 2 \\ 3 & 4 \end{vmatrix} = \begin{vmatrix} 1 & 2 \\ 1 & 2 \end{vmatrix}+\begin{vmatrix} 1 & 2 \\ 2 & 2 \end{vmatrix} = -2$$

$$\begin{vmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 2 & 3 & 1 \\ 3 & 1 & 2 \end{vmatrix} = \begin{vmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 1 & 1 & 1 \\ 7 & 8 & 9 \end{vmatrix} + \begin{vmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 1 & 2 & 0 \\ 7 & 8 & 9 \end{vmatrix}= -18$$

行を入れ替えると$-1$倍になる

行列式の性質3

$$\begin{vmatrix} 1 & 2 \\ 3 & 4 \end{vmatrix} = -\begin{vmatrix} 3 & 4 \\ 1 & 2 \end{vmatrix} = -2$$

$$\begin{vmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 2 & 3 & 1 \\ 3 & 1 & 2 \end{vmatrix} = -\begin{vmatrix} 2 & 3 & 1 \\ 1 & 2 & 3 \\ 3 & 1 & 2 \end{vmatrix} = -18$$

2つの行が同じ行列式は$0$

行列式の性質4

$$\begin{vmatrix} 1 & 1 \\ 1 & 1 \end{vmatrix} = 0$$

$$\begin{vmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 1 & 2 & 3 \\ 3 & 1 & 2 \end{vmatrix} = 0$$

ある行に他の行の$c$倍を加えても行列式の値は変わらない

行列式の性質5

$$\begin{vmatrix} 1 & 2 \\ 3 & 4 \end{vmatrix} = \begin{vmatrix} 4 & 6 \\ 3 & 4 \end{vmatrix} = -2$$

$$\begin{vmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 2 & 3 & 1 \\ 3 & 1 & 2 \end{vmatrix} = \begin{vmatrix} 3 & 5 & 4 \\ 2 & 3 & 1 \\ 3 & 1 & 2 \end{vmatrix} = -18$$

ある行列$A$とその転置行列${}^t \! A$の行列式は等しい

行列式の性質6

$$\begin{vmatrix} 1 & 2 \\ 3 & 4 \end{vmatrix} = \begin{vmatrix} 1 & 3 \\ 2 & 4 \end{vmatrix} = -2$$

$$\begin{vmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 4 & 5 & 6 \\ 7 & 8 & 9 \end{vmatrix} = \begin{vmatrix} 1 & 4 & 7 \\ 2 & 5 & 8 \\ 3 & 6 & 9 \end{vmatrix} = -18$$

この性質により、今までに説明してきた5つの性質は「」だけでなく、「」に対しても成り立ちます。

つまり、最初の「ある行を$c$倍すると行列式も$c$倍になる」は「ある列を$c$倍すると行列式も$c$倍になる」とも言うことができ、実際、

$$\begin{vmatrix} 1 & 4 \\ 3 & 8 \end{vmatrix} = 2 \begin{vmatrix} 1 & 2 \\ 3 & 4 \end{vmatrix} = -4$$

$$\begin{vmatrix} 1 & 2 & 6 \\ 2 & 3 & 2 \\ 3 & 1 & 4 \end{vmatrix} = 2 \begin{vmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 2 & 3 & 1 \\ 3 & 1 & 2 \end{vmatrix} = -36$$

となり、正しいことが分かります。

まとめ

今回は行列式の性質について具体例を用いて簡単に説明しました。

行列式の性質は使うことは少ないですが、行列式を求めるときに計算が楽になったりするので、覚えておいて損はないです。

・ある行を$c$倍すると行列式も$c$倍になる
・ある行が2つの行列の和になっている行列式は、それぞれの行列の行列式の和と等しい
・行を入れ替えると$-1$倍になる
・2つの行が同じ行列式は$0$
・ある行に他の行の$c$倍を加えても行列式の値は変わらない
・ある行列$A$とその転置行列${}^t \! A$の行列式は等しい

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