本記事で紹介している参考書は、各種サイトでの評判や実際に読んでみて感じたことを基に、私が独断と偏見で選んだものです。購入の前に一度図書館などで内容を確認することをおすすめします。
こんにちは、krです。今回は

大学指定の教科書を買ったけど、文字ばっかりで全然分からん…
と悩む人たちのために「初学者におすすめの線形代数の分かりやすい参考書・問題集」を7つ紹介します。
参考書・問題集は以下のような条件を満たすものを選別しました。
Prime Studentの特典内容や登録方法について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
参考書
工学基礎 はじめての線形代数学
著者 | 佐藤和也ほか | ページ数 | 220 |
発売日 | 2014/8/22 | 試し読みはこちら(PCのみ) |
図と例が豊富な参考書です。
重要なところにマーカーが引いてあったり、色を変えて強調しているため、どこが重要かが一目でわかるのが個人的に良いと思いました。
ベクトル空間あたりは「ちょっと文字が多めで分かりにくいかな…」という感じですが、それ以外はこの本があれば解決されるぐらい分かりやすいです。
途中の確認問題の解答がないのが残念ですが、章ごとの章末問題の略解はあります。

他の本で疑問に思うようなところがちゃんと説明されているため、誰にでもおすすめです!
マセマ 線形代数
著者 | 馬場敬之 | ページ数 | 259 |
発売日 | 2021/8/18 | 試し読みはありません |
有名なマセマの参考書です。
マセマの特徴は「読者が気になるであろう箇所・つまづくであろう箇所にきちんと補足を入れてくれている」ことです。
これのおかげで「行間を読む」必要がなく、無駄に時間を浪費せずに済みます。
一見、内容が薄そうにも見えますが、初学者が学ぶべき内容はしっかり入っているので、これ1冊で線形代数の大部分はカバーできます。
ただ、練習問題が少ないので、別途問題集を用意する必要があると思います。

この本も誰にでもおすすめです!
線形代数がわかる
著者 | 中村厚ほか | ページ数 | 240 |
発売日 | 2010/8/25 | 試し読みはありません |
珍しい対話形式の参考書です。
1つ1つゆっくり教えてくれるため、スラスラ読み進めることができます。
行列式の説明はちょっと分かりにくいですが、それ以外はかなり分かりやすいです。特に、固有値・固有ベクトルはこの本が一番分かりやすいと思います。
ベクトル空間、線形写像の説明は全くないので注意してください。
詳しく証明や定理が書かれてはいないので、副読本としての使い方がベストです。

「 行列、逆行列、固有値・固有ベクトル、対角化」が分からない人に特におすすめです!
大学新入生のための線形代数入門
著者 | 石村園子 | ページ数 | 228 |
発売日 | 2014/10/9 | 試し読みはこちら(PCのみ) |
練習問題多めの参考書です。
行列、行列式、逆行列、ベクトル空間などで困っている方にはおすすめですが、線形写像、対角化などは説明が少なく分かりづらいかもしれません。
練習問題の解答が凄く丁寧で、全く省略せずに書かれているので、演習本代わりに使うのもありだと思います。
レイアウトが綺麗で色合いも良く、とにかく見やすいです。イラストや図も豊富なので、見ていて楽しいと思います。
「浅く広く」という感じなので、あくまでも副読本として使うのが良いでしょう。

理論をある程度理解しつつ、楽に単位を取りたいという方にピッタリです!
やさしく学べる線形代数
著者 | 石村園子 | ページ数 | 224 |
発売日 | 2000/10/25 | 試し読みはこちら |
重要なところだけを凝縮した参考書です。
線形代数の基本についてだけ書かれており、応用的な内容はほぼありません。
「とりあえず線形代数をサラッと勉強したい」場合にはおすすめですが、「しっかりと理論を学びたい」場合や「他の参考書で分からなかったところを調べたい」場合は他の本が良いでしょう。
練習問題も基本問題中心で、解答はめちゃくちゃ丁寧です。

線形代数の基本をサラッと学習したい方におすすめです!
問題集
ここからはおすすめの問題集を紹介しています。
あくまでも「問題集」であり、計算力を鍛えるためのものです。「参考書」として使うには適していないので注意してください。
チャート式 線形代数
著者 | 加藤文元 | ページ数 | 448 |
発売日 | 2020/4/17 | 試し読みはありません |
あの有名なチャート式の線形代数版です。
この問題集の最大の特徴は「網羅性」です。テストで出されるような簡単な問題から、院試で出されるような難しい問題まで幅広く取り扱っています。
解説は非常に詳しく分かりやすく、問題をどうやって解けば良いかの「指針」を最初に与えてくれるので、「最初は何も見ずに考える。分からなければ指針を見て考える」という使い方ができます。
欠点を挙げるとすると、とにかく問題が多く、難易度の幅も広いため、どの問題が自分に必要かが分かりにくいかもしれません。

網羅性の高い問題集を求めている人におすすめです!
マセマ 演習線形代数
著者 | 高杉豊ほか | ページ数 | 227 |
発売日 | 2020/2/5 | 試し読みはありません |
こちらも有名なマセマの問題集です。
解説がとにかく丁寧で、気になるところ・つまづきやすいところに随所補足を入れてくれているので、「何言ってるのか分からない」状態になりにくいです。
チャート式はテストにも院試にも対応できますが、マセマの問題集はテスト対策問題を詰め込んだ感じです。
また、チャート式は情報を詰め込んでありますが、マセマは重要で基本的なことだけを書いているので、個人的にはマセマの方が「見やすい」です。
欠点は応用問題があまりないことです。

テスト対策用の問題集を探している人にはこの本がおすすめです。
まとめ
線形代数は大学1年生にとっての大きな壁なので、ここを乗り越えられるかどうかが今後の大学生活を左右すると言っても過言ではありません。
参考書を変えるだけで学びやすさが全然違ってくるので、ぜひ自分に合った参考書を探してみてください。

今回紹介した参考書は普通の堅苦しい教科書よりも分かりやすい・見やすいのでおすすめです!
・堅苦しくない
・難しい言葉、記号を使っていない
・図や例を多く用いている
・解答が省略されていない